
「最近、ちょっとしたことでイライラする」
「以前なら気にならなかったことに腹が立つ」
「怒ったあとで、どうしてあんなに反応してしまったのだろうと落ち込む」
そんなことが続くと・・・
「自分は性格が悪くなったのかな」
「もっと我慢しなければ」
と、自分を責めてしまうことがあります。
けれど、イライラや怒りっぽさには、疲労や睡眠不足、ストレス、心配事、体調など、さまざまなことが関係することがあります。
厚生労働省の資料でも、ストレスが続いたときに現れる心の変化として、イライラしたり怒りっぽくなったりすることが挙げられています。
大切なのは・・・
「イライラしてはいけない」と無理に抑え込むことではなく、最近の自分に何が起きているのかを振り返ることです。
この記事では、ストレスがあるとイライラしやすくなる理由と、怒りが強くなったときにできる対処法を紹介します。
ストレスが続くとイライラしやすくなることがある
仕事、人間関係、家庭のこと、将来への不安など、負担になることが重なると、気持ちに余裕がなくなることがあります。
そんな状態では・・・
- いつもなら流せる一言が気になる
- 待たされるだけで腹が立つ
- 家族のちょっとした行動に反応する
- 思いどおりに進まないとイライラする
- 自分自身にも腹が立つ
といったことが起こりやすくなる場合があります。
厚生労働省「こころの耳」では、ストレス反応には心理面・身体面・行動面があり、心理面ではイライラや不安、気分の落ち込みなどがみられると説明されています。
ただし、イライラする=必ずストレスが原因、というわけではありません。
睡眠不足、疲れ、体調の変化、薬やアルコールの影響など、ほかの要因が関係していることもあります。
イライラが強くなったときに振り返りたいこと
最近、睡眠が足りていますか?
寝不足が続いていると、
「なんとなく機嫌が悪い」
「余裕がなくなる」
と感じることがあります。
寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝早く目が覚めるなど、睡眠に変化がないかも確認してみましょう。
疲れがたまっていませんか?
忙しい状態が続いていると、自分では気づかないまま疲れがたまっていることがあります。
「最近、何も予定のない時間があったかな」
「休みの日まで用事を詰め込んでいないかな」
と振り返ってみましょう。
頭の中に気になることが残っていませんか?
仕事のこと、家族のこと、人間関係、将来のこと。
ずっと考え続けていることがあると、目の前の小さな出来事にも強く反応してしまうことがあります。
「何に腹が立ったのか」だけでなく、
「その前から何か気になっていなかったか」
を考えてみることも役立ちます。
自分に無理をさせていませんか?
「これくらい我慢しなければ」
「自分がやるしかない」
と、無理を続けていることはないでしょうか。
イライラしているときは、怒りを消そうとするだけでなく、日頃の負担そのものを見直してみることも大切です。
怒りを感じた直後にできること

イライラが強いときに、その場で結論を出したり、言い返したりすると、あとで後悔することがあります。
そんなときは、まず反応するまでの時間を少し作ることを意識してみましょう。
その場を少し離れる
可能なら、「少し席を外します」などと伝えて、その場から離れてみましょう。
怒りが強い状態で話し続けるより、少し時間を置いたほうが考えを整理しやすくなります。
呼吸をゆっくり整える
深く息を吸うことよりも、ゆっくり吐くこと、を意識してみましょう。
数回呼吸を整えながら、「今かなりイライラしているな」と自分の状態を確認します。
すぐに返事をしない
メールやメッセージを見て腹が立ったときも、すぐ返信しなくて構いません。
一度文章を閉じて、少し時間を置くのも一つの方法です。
イライラを落ち着かせるには「原因」を減らすことも大切
その場で落ち着く方法だけでは、同じイライラを何度も繰り返すことがあります。
そんなときには、「何が自分の負担になっているのか」を少し整理してみましょう。
たとえば・・・
- 仕事量が多すぎる
- 人に頼まれると断れない
- 休む時間がほとんどない
- 家族との役割分担に不満がある
- 心配事を一人で抱えている
こんなことがあるのではないでしょうか。
厚生労働省「こころの耳」では、ストレスへの対処として、ストレスそのものに働きかける方法、周囲の協力を得る方法、感情を誰かに話す方法などが紹介されています。
つまり、「怒らないように頑張る」だけが対処ではありません。
負担を減らす、誰かに相談する、予定を見直すといった方法もあります。
「怒りの奥に別の感情がある」とは限らない
よく、「怒りの奥には悲しみや不安が隠れている」と言われることがあります。
たしかに、イライラしていた場面を振り返ると・・・
「実は不安だった」「疲れていた」「悲しかった」と気づくこともあります。
ただし、すべての怒りに必ず別の感情が隠れているわけではありません。
無理に「本当の気持ち」を探す必要はありません。
それよりも、「最近眠れているかな」「疲れていないかな」「何か無理をしていないかな」と、自分の状態を広く確認するほうが実用的です。
ライラした自分をすぐに責めない

怒ってしまったあと、「またやってしまった」「自分は嫌な人間だ」と落ち込むことがあります。
もちろん、相手を傷つけてしまった場合には、謝ったり関係を修復したりすることも必要です。
ただし、イライラしたことそのものと、自分という人間全体を同じものとして考える必要はありません。
「今日はかなり疲れていた」
「最近ちょっと余裕がなかった」
と振り返ることが、次の対処につながります。
大切なのは、自分を責め続けることではなく、「次に同じ状態になったら、少し早めに気づけるだろうか」と考えることです。
イライラや怒りっぽさが続くときは相談も考える
一時的にイライラすることは誰にでもあります。
ただ・・・
- 怒りっぽい状態が長く続いている
- 家族や職場でトラブルが増えている
- 自分でも怒りを抑えにくいと感じる
- 眠れない状態が続いている
- 気分の落ち込みや不安も強い
- 仕事や家事に影響が出ている
- 以前とは明らかに様子が違う
といった場合には、一人で原因を決めつけず、医療機関や相談窓口に相談することも考えてみてください。
厚生労働省「こころの耳」でも、ストレスによる症状が強かったり長く続いたりする場合には、精神科や心療内科など専門家への相談が勧められています。
また、急に性格が変わったように怒りっぽくなった場合や、体調の変化も伴っている場合には、心の問題だけと決めつけず、医療機関への相談を考えましょう。
まとめ|イライラしたときは「怒らない努力」より負担を見直そう
最近イライラする。
ちょっとしたことで怒ってしまう。
そんなとき、
「もっと我慢しなければ」
と考えるだけでは、かえって苦しくなることがあります。
まずは、「最近、余裕がなくなっていなかったかな」と振り返ってみてください。
👉 睡眠不足。
👉 疲れ。
👉 仕事や人間関係の負担。
👉 心配事。
これらが、いくつものことが重なっているかもしれません。
怒りが強くなったら、その場を少し離れる。
👉 すぐに返事をしない。
👉 呼吸を整える。
そして落ち着いてから、何が自分の負担になっていたのかを考えてみる。
イライラを無理に消そうとするより、「今の自分に余裕を取り戻すには、何を減らせるだろう」という視点を持ってみてください。
状態が長く続いている場合や、生活や人間関係への影響が大きくなっている場合には、一人で抱え込まず、専門家に相談することも大切です。